小学校の算数を知ろう 5・6年(5)

日本数学協会幹事・多摩市立大松台小学校教諭  有田 八州穂
(「日本珠算」628号より)

小学校算数5年生の学習 1・2・3月

(学習内容)

  1. 百分率とグラフ:割合・百分率・歩合の意味と求め方、適用問題、帯グラフ・円グラフの読み方・かき方、応用問題
  2. 正多角形と円周:正多角形の概念・性質・書き方、円周率の意味・出し方、円周の求め方
  3. 分数のかけ算・わり算:分数×整数の意味、 計算の仕方、分数÷整数の意味・計算の仕方
  4. 角柱と円柱:柱の概念、角柱・円柱の定義、特徴・性質、見取り図・展開図、円錐・角錐
  5. 5年の復習:5年学習内容の総復習

 

 小学校で学ぶ一番難しいのが、単位量あたりとならんでこの割合の単元です。本当は、比やXの求め方を勉強してからのほうが問題を解きやすいのです。公式で暗記するのでなく問題を図で表したり、式で表したりすることを考えさせましょう。円グラフや帯グラフを自力で書けることが重要。

 円を利用して正多角形を書く方法を理解します。発展して、円周率とは何かを理解し、直径に対する円周の割合の近似値を出します。直径・半径から円周を出したり、逆に円周から直径を出したり計算練習をやります。新指導要領から、円周の難しい応用問題も出てくるようになりました。

 分数に整数をかける、整数でわる計算が入ってきました。意味をしっかり捉えさせます。そして、約分を途中でやること、最大公約数で約分する暗算のくせをつけます。答えを出すだけでなく式の変形をきちんと書いてあとで見直せるようにします。

 4年で直方体、立方体をやって、角柱・円柱は5年で図形の性質をやり、6年で体積をやるというふうに分けて教えます。見取り図を書き、展開図と立体の結びつきがわかるようにします。

 内容が30%増え、盛りだくさんになった5年算数の総復習です。落ちがないようにしっかり。

5年生の問題
5年生の問題1・2・3月(pdf)

小学校算数6年生の学習 1・2・3月

(学習内容)

  1. 場合の数:起こりうる場合の数を出す(順列・組み合わせの初歩)
  2. 量の単位のしくみ:いろいろな量の単位とメートル法(長さ、重さ、面積、体積、かさ)
  3. 小学校算数のまとめ:数の不思議、いろいろな国の数、和算、パズル問題などを通して算数の理解を深める
  4. 6年の復習:小学校の内容の総復習、応用問題

 

 小学校算数のまとめになります。復活した〔場合の数〕が新しいことでは最後の単元です。

 組み合わせの考えで、「すべての場合をもれなく出す」ためには、樹形図や表を使うとよいことを理解させます。また、組み合わせと順列のちがいを問題に応じて理解させます。

 小学校の問題でミスが多いのが単位換算です。ミスをなくすためには「メートル法のしくみ」をしっかりと知ることです。大きさを表す、ミリ、センチ、デシ、デカ、ヘクト、キロが基準の何倍をあらわすかを理解させます。それを長さ、重さ、面積、体積、かさの場合に換算します。

 6年生の総まとめとしてやっておきたいことは、中学へつながる表現力、すなわち式を書く力・作図する力・説明する力を再確認することです。どれも、珠算とは関係なさそうですが、中学は原則として、計算の答えを数値として出すより、「式の変形・図の作図・数学的推理」が基本になります。

 そのためには、①式の変形の問題②比と割合③和算④パズル問題⑤図の変形問題⑥ことばで説明する問題などを中心に行っておきます。

 6年の復習としては、新しく入ってきた問題を中心に行います。文字と式、対称、拡大縮小、比例式、資料の調べ方、順列と組み合わせなどをまずしっかり理解できているかどうかを確認します。

6年生の問題
6年生の問題1・2・3月(pdf)